本当に大切な物は何だろう?/マンガ図書館の図書紹介
盆休み、終わっちゃいましたね(-_-)
館長は盆休みは大阪に帰省してました。
大阪の混み具合と暑さは尋常じゃなかったですよねーσ(^_^;)
さて。
今回紹介する作者は人間ドラマを扱った作品。
人生、突っ走ってる時はなかなか自分を振り返る事が出来ませんよね?
でも、人生って面白い物で、どんなに突っ走ってる奴にも必ず自分の人生を振り返る時間って与えられるんです。
その時にどんな決断をするかでそこからの人生は全く違った物になったりします。
さて、
今回はそんな人生を生き急いで突っ走ってる奴が、あるきっかけでフト自分の人生を振り返るお話です…
今回紹介する作品はこちら。
アイムホーム 上下巻
石坂啓
主人公は有能な銀行員だった、名前は家路 久。東大出の彼は有能なエリート銀行員として日々を過ごしていた。しかし、ある出張先のマンションの室内で、七輪を使いモチを焼いていて一酸化中毒となり、記憶喪失となってしまう。何年も前の事は覚えているが、最近の事が思い出せない。彼は離婚をし、再婚しているのだが、前の家庭の事は覚えているが、今の家庭の事が全くわからない。そして徐々に記憶を思い出していくのだが、自分のやってきた事の酷さに愕然としてしまう。はたして彼は記憶を取り戻し、今の家庭を取り戻す事ができるのだろうか…
主人公には最近の記憶がない…
そのため、無意識に前妻の家に行ってしまう事がある。
そして、再婚した妻や子供達の顔が思い出せない。
↑作品中、現在の妻や子供の顔を思い出せないため、仮面を着けた設定となってる。
また、彼は沢山の鍵を所持しているのだが、その鍵が何処の鍵なのかがわからない。
↑何故?こんなにたくさんの鍵を持っているのか自分でもわからない…
上下2巻だけの作品ですが、扱ってる内容はかなり深いです。
やり手の銀行員だった頃は家族を犠牲にするのは当たり前。
欲しいものや欲しい人がいればどんな手を使ってでも手に入れる傲慢な男
現在の妻も親友から奪った様だ…
そんな主人公が記憶喪失となり、自分のやってきた事を見つめ直す。
作者は何を伝えたかったのか?
エリートサラリーマンではあったが、情が薄く、利益の出ない事業者への融資を平気で削る冷淡な男だった主人公。
↑取引先の会社でも経営が悪化すると見るや否や融資を減額させようとする。
そんな男が記憶喪失となり今までの人生を反省するかの様に自分を見つめ直す。
↑少しずつ思い出す自分がやってきた事、しかし余りにも周りに酷い仕打ちをしてきている。
覚えているのは幸せだった頃の自分、そして忘れているのは自己中心的で周りを振り回してきた自分…
お金や肩書きや、いやそれよりも本当に大切な物はなんだったのか?
それを作者は読書に問いかけている様に思う。
もちろん、家庭が全てじゃないし、仕事だけの人生が悪いわけじゃない。
ただ…
館長的には
人間は。
社会人である前に父親(母親)であり、父親である前に大人であり、大人である前に男(女)であり、男(女)である前に人間であり、人間である前に動物であると考えれば、自ずと答えは出て来ると思います。
私達が信望してる資本主義や教育もたかだか数百年?位に出来た一つの考え方に過ぎませんからね。
目先の結果(果実)よりも未来の種の方が大事である。
と、ニーチェも言ってますしね( ̄▽ ̄)
本当に大切なのは何なのか?
これはもう宇宙レベルで考えるべきでは無いでしょうか。
さて。
皆さんはこの作品を読んで何を感じるでしょうか?
最後に館長的には
ラストシーンは意外?そしてもう一つ意外だった事…
ラストシーンは館長が思っていたのとは違ってました!Σ(゚д゚lll)
ちょっと意外でした…
そして、もう一つ意外だったこと、それはこの作者が女性であるという事。
主人公の男性の人生を女性の視点で描いている事。
ちょっと驚いた館長でした。
最後に。
仕事や家庭で、行き詰まった時なんかにオススメの作品です。
きっと自分を見つめ直す答えが見つかります。
皆さんも一度一読アレ!